MENU

元祖匿名通貨Verge(XVG)は今…。「オワコン」説は本当?特徴と将来性を徹底解説!

2017年の暗号資産(仮想通貨)バブルを経験した方なら、「Verge(ヴァージ)」、そしてそのティッカーシンボル「XVG」の名前を一度は耳にしたことがあるかもしれません。一時期は「草コインの星」として爆発的な高騰を見せ、有名企業との提携で世界を驚かせたVerge。

しかし、現在の価格や話題性を鑑みると、「Vergeってもうオワコンなの?」「今から持っていても意味ない?」といった声が聞こえてくるのも事実です。

この記事では、かつて一世を風靡した匿名通貨Vergeについて、その特徴や歴史を振り返りながら、皆さんが最も気になる「将来性」について、現状と課題、そして未来への可能性を徹底的に解説します。

目次

Verge(XVG)の基本と特徴:なぜ注目されたのか?

Vergeは、2014年に「DogeCoinDark」という名前で誕生し、2016年に現在の「Verge」へとリブランドされた、プライバシー保護を重視した暗号資産です。ビットコインの匿名性の課題を解決することを目標に、コミュニティ主導で開発が進められてきました。

Vergeが他の多くの通貨と一線を画し、注目を集めた理由は、その強力な「匿名性」にあります。

最大の特徴:強力なプライバシー機能

Vergeは、ユーザーのプライバシーを保護するために、複数の技術を組み合わせています。

  • Tor(トーア)とI2P(アイツーピー): これらは、インターネット上の通信経路を匿名化する技術です。Vergeはこれらのネットワークを経由して取引データを送受信するため、取引を行った人のIPアドレス(インターネット上の住所)を特定することが非常に困難になります。
  • レイスプロトコル(Wraith Protocol): Vergeの最も画期的な技術と言えるのが、この「レイスプロトコル」です。これにより、ユーザーは取引のプライバシーレベルを選択できます。つまり、取引履歴を誰でも閲覧できるパブリックな台帳(ブロックチェーン)に記録するか、あるいは完全に秘匿されたプライベートな台帳に記録するかを、取引の都度選ぶことができるのです。この「選択できる匿名性」は、他の匿名通貨にはない大きな特徴でした。

これらの技術により、Vergeは「誰が誰にいくら送ったか」という情報を隠し、高いプライバシーを保った決済を可能にしました。

かつての栄光:Vergeが最も輝いた瞬間

Vergeの名が世界中に知れ渡ったのは、2017年末のことでした。プライバシー技術への期待から「ビットコイン2.0」とまで呼ばれ、価格が爆発的に高騰。わずか1年で価格が1万倍以上になるという、まさにシンデレラストーリーを駆け上がりました。

衝撃の提携:Pornhubでの決済採用

そして2018年4月、Vergeは世界最大級のアダルトサイト「Pornhub」の決済手段として採用されるという衝撃的なニュースで、暗号資産界隈だけでなく、一般社会にもその名を知らしめます。プライバシーを重視するユーザー層とVergeの特性が合致したこの提携は、暗号資産の実用化という点で大きなインパクトを与えました。

さらに2019年には、決済大手のPayPalがPornhubへのサービスを停止したことを受け、代替のプライベートな決済手段としてVergeが再び脚光を浴び、価格が急騰する場面もありました。

Vergeはもう「オワコン」なのか?現状と課題

輝かしい時代を経験したVergeですが、なぜ今「オワコン」と囁かれてしまうのでしょうか。その理由と、一方でまだ残されている可能性の両面から見ていきましょう。

ネガティブな側面(オワコンと言われる理由)

  1. 長期的な価格の低迷: 最も大きな理由は、価格の長期的な低迷です。2017年のピーク時から価格は大幅に下落し、多くのアルトコインと同様に厳しい冬の時代が続いています。
  2. 過去のセキュリティインシデント: 2021年2月、Vergeは大規模なブロックチェーンの再編成(リオーグ)という攻撃を受けました。これは、過去の取引記録が書き換えられてしまう深刻な事態であり、ネットワークの信頼性に疑問符がつく出来事となりました。
  3. 競合の台頭と規制の壁: Monero(XMR)やZcash(ZEC)といった、強力なライバルである匿名通貨が存在します。また、世界的にマネーロンダリング対策(AML)が強化される中で、匿名性の高い通貨は規制当局から厳しい目を向けられがちで、取引所での上場廃止などのリスクも抱えています。
  4. 話題性の低下: かつてのような大きな提携やアップデートのニュースが減り、開発の進捗が見えにくくなっている点も、コミュニティの熱気が冷めてしまう一因となっています。

ポジティブな側面(まだ未来はある?)

  1. 活動を続ける開発とコミュニティ: 開発が完全に停止したわけではありません。今もVergeのコミュニティは存在し、開発は続けられています。今後のアップデートとして、分散型アプリケーション(DApps)などを構築できる「スマートコントラクト」の実装が計画されており、実現すればVergeのユースケースが大きく広がる可能性があります。
  2. 独自の技術的優位性: 「レイスプロトコル」に代表される、取引の公開・非公開を選択できるという技術的なユニークさは、今なお健在です。この柔軟性は、将来的に特定のニーズを捉える可能性があります。
  3. プライバシーへの根強い需要: デジタル社会が進むにつれて、プライバシー保護への関心は世界的に高まっています。プライバシー決済のパイオニアの一つであるVergeには、この領域で根強い需要が存在します。

結論:Verge(XVG)は持っていても意味ない?

さて、核心の問い「Vergeは持っていても意味がないのか?」についてです。

「完全にオワコン」と断定するのは、まだ早いかもしれません。

しかし、2017年のような熱狂を取り戻し、価格が劇的に回復するためには、前述の課題を克服し、スマートコントラクトの実装といった具体的な成果を出すことが不可欠です。

投資の観点から見れば、Vergeは短期的な利益を狙うハイリスク・ハイリターンな投機対象という側面が強いのが現状です。ビットコインやイーサリアムのような市場の中心にいる資産とは異なり、その価値は今後の開発の進捗や、プライバシー通貨への追い風が吹くかどうかに大きく左右されます。

プライバシー技術(匿名通貨)の将来性と、
Vergeコミュニティの開発力を信じられるかどうかが鍵になりそう。

    まとめ

    Verge(XVG)のポイント詳細
    特徴IPアドレスの匿名化(Tor/I2P)と、取引の公開・非公開を選択できる「レイスプロトコル」が最大の特徴。
    過去の栄光2017年に1万倍以上の価格高騰。Pornhubとの提携で世界的な知名度を得る。
    オワコン説の根拠長期的な価格低迷、過去のセキュリティ問題、競合の存在、話題性の低下。
    将来への期待開発は継続中。スマートコントラクト実装による機能拡張が期待される。プライバシーへの需要は根強い。
    投資判断ハイリスク・ハイリターン。技術とコミュニティの将来性を信じるなら長期目線での少額投資も一考の価値あり。ただし自己責任で。

    Vergeは、暗号資産の歴史において「プライバシー」というジャンルを切り拓いた重要なコインの一つです。今は流行っていないように見えるかもしれませんが、その根底にある技術と思想が完全に価値を失ったわけではありません。

    今後のVergeの動向を追うことは、暗号資産市場におけるプライバシーの価値がどのように変化していくかを見つめることにも繋がるでしょう。最新情報を公式プロジェクトやコミュニティから収集しつつ、冷静な視点でその未来を見守っていくのが賢明と言えそうです。

    よかったらシェアしてね!
    • URLをコピーしました!
    • URLをコピーしました!

    この記事を書いた人

    2014年より仮想通貨のマイニング/投資を続け、一部の通貨は日本円換算で10~100倍になったことも。
    ソフトウェアエンジニアでもあるため、マイニングや仮想通貨そのものの技術に興味があります。

    * Software engineer
    * mining/investing in virtual currency since 2014 (participated in World Community Grid project)
    * Interested in Mining and technology of crypto currency

    コメント

    コメントする

    目次